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【就活の季節 お父さん!お母さん!出番ですよ】

 
【仕事選びは「好きな仕事」ではなく「仕事を好き」になること】
山内です。就活の季節が本格化しました。
 
学生たちに「親から何か言われているの?」と質問しますと、
「あなたの行きたい会社に就職しなさい」という回答が圧倒的に多いのです。
 
気になるデータがあります。
「2017年卒マイナビ大学生就職意識調査」によれば、
「企業選択のポイント」の設問では、
トップが「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」38.4%
2位「安定している会社」28.7%
3位「社風が良い会社」17.0%と続きます。
 
親のアドバイスの言うとおり、
学生自身も「やりたい仕事(職種)」を探して就職しているのです。
 
しかし、新卒者の入社3年未満の早期離職が止まりません。
平成7年~25年まで離職率は、30%以上を超えています(平成21年除く)。
3人に1人ちかく辞めてしまうのです。
 
「やりたい仕事を探せ」というアドバイスは、良い結果には至っていないのです。
 
退職理由は
1位「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった」23%
2位「労働時間・環境が不満だった」14%
3位「同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった」13%
4位「給料が低かった」12%
5位「仕事の内容が面白くなかった」9%
(リクナビNEXT「退職理由のホンネランキングベスト10より」
 
つまり「やりたい仕事」を志向していながら「人間関係」「仕事」の不満から辞めているのが実態です。
 
どうしてこのようなアンマッチに陥るのでしょうか?
 
それは、大学・企業・家庭が学生にしっかり教えていないのです。
 
教えることは2つあります。
 
1.日本の働く仕組みは「やりたい仕事」に就けないことです。

  日本の雇用システムは、欧米の「就職」ではなく、
  新卒一括採用方式で「就社」であることから、
  入社後「やりたい仕事(職種)」に配属出来ないことを学生たちに教えることが大事です。
  確かに、理系では研究開発部門や文系の法務部門など、一部に例外がありますが、
  総合職はどこに配属されるかわかりません。
 
2.大切なことは「好きな仕事に就く」という観点で仕事を選んではいけないのです。
 
 「仕事を好きになる」ことです。
  昔の話です。
  私は、入社してまもなく、総務部の仮配属研修で、
  大型機があったコピー室で10日間「すべてのコピーをとるように」命令されました。
 
  ふてくされず、単に依頼通りにコピーするのではなく
  「もっと便利にしよう」
  「コピーして喜んでもらおう」と参考資料に索引をつけたり、
   付箋を貼って提出して、役員から喜ばれたことを今も記憶しています。
 
  お父さん!いままで子育ては、お母さんに任せっぱなしではありませんか?
  いまこそ、出番です。
 
  仕事とは「好き・嫌い」「仕事があう・あわない」で選んではいけないこと、
  配属された部署は、何かのご縁と考え「人・仕事にあわせること」が大事であること。
 
  面白くない部署・仕事に配属されたと思っても、
  ご自身の経験から
  「仕事とは「仕事の中に面白さを探す」
  「新しい価値を仕事から生み出す」ことで働きがいが感じるようになるよ!」と
   教えてあげてください。
   では、
【出典】
「2017年卒マイナビ大学生就職意識調査」
 →http://saponet.mynavi.jp/…/ish…/data/syuusyokuisiki_2016.pdf
「学歴別卒業後3年以内離職率の推移」(厚生労働省)
 →http://www.mhlw.go.jp/…/06-Seisakujouhou-116…/0000140596.pdf
リクナビNEXT「退職理由のホンネランキングベスト10」
 →http://next.rikunabi.com/01/honne2007/honne2007_01.html
 


 ●著者 山内 康義(やまうち やすよし)
      就活スクールJSO代表 就活コーチ、就業能力開発・強化パートナー
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